新型コロナとのこれからの向き合い方と注意点

2023.05.17

    こんにちは、大野医院 副院長の大野和幸です。
    新型コロナが5類に移行したことで、医療現場での変化を取材したいとのことで、5月9日には信濃毎日新聞で記事を書いていただき、また昨日はS B C ニュースワイドに出演させていただきました。

    https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/486415

    番組の中では、コロナが5類に移行したことで検査を希望される方が減ってきたこと、入院が必要な患者様の入院調整を保健所が代行するのではなく私たちが行うように変化したことで、どのような変化が起こっているか、という点にフォーカスしていただきました。信濃毎日新聞さん、S B Cさん、いつも本当にありがとうございます。

    今回は本ブログでもう少し個人的に付け加えたい点があり、筆を執りました。コロナはオミクロン株が主流になってからは、確かに以前程怖がらなくて済む感染症になりました。しかしながら、高齢者や免疫に異常をきたすような基礎疾患を持っている人たちにとっては依然として脅威となりうる感染症であることは確かです。また、コロナは生き物です。今後どのように変異していくか誰にも分かりません。今後も状況によってはいつでも「コロナが怖かった時期」に私たちがやってきた感染対策に戻れるよう心構えをしておく必要があることを皆様の心に留めておいて頂きたいと思います。

    マスク着用に関しては、商業施設や学校などでは個人の考えに委ねるという方針は良いと思いますが、少なくとも基礎疾患を持つ高齢者が出入りする医療機関(当院の場合に限らず)では、当面の間は着用をお願いしたいと思っております。

    また、最近患者様から、「コロナが5類扱いになるにあたり、問題となることはなんですか?」という質問をよくされます。この場を借りて私の見解をお答えしたいと思います。

    まず1つは、受診控えが増えることで感染の拡大が起きうることです。

    これについては、現在はマスク着用が「個人の判断に任される」という状況になっておりますが、やはり症状が少しでもある方は、極力マスク着用に協力してもらうことだと思います。マスクの着用は「自分を守る」ためよりも「周りの人達を守る」ために効果的と言えます。少なくともコロナが否定されていない状況下では、そういった基本に立ち戻る意識をもって頂きたいと思います。

    2つ目は、番組の中でもお話しましたが、今までは公費で行えていた抗原検査やPCRなどの検査が有料になるため、検査を希望されない患者様が増えてくることです。そうなると、コロナに紛れた重篤な疾患を見落としてしまう可能性が出てきます。PCR検査などでコロナの否定ができないと、院内での血液検査や胸部レントゲン検査、超音波検査などができないからです。小児や高齢者などハイリスクな患者様や、ハイリスクな方と接触する人においては、たとえコロナの検査が嫌だとしても、必要性をご理解頂き検査にご協力頂きたいと思います。

    よく「コロナはただの風邪」という方もいますが、インフルエンザを風邪と区別しているのと同様に現時点では「ただの風邪」とは言えません。

    いろいろな立場や考えがあることは重々承知していますが、高齢者や免疫弱者などの、「コロナに罹ったら困る人たち」のことも忘れないでほしいと思います。

    ご予約・お問合せ

    0263-32-2309
    • 午前 9:00〜12:00 (受付 8:45〜11:30)
    • 午後 15:00〜18:00 (受付 14:45〜17:30)