新型コロナ5類引き下げ後の当院の対応について

2023.04.13

    久しぶりのブログの更新です。
    ご無沙汰しています。大野医院 副院長の大野和幸です。

    5月8日以降、新型コロナウイルス感染症が5類感染症の扱いに引き下げられるにあたり、隔離期間も「発症後7日」とされていたのがインフルエンザと同様に「発症後5日」に短縮されることになりました。
    ソース記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/a0976b93b5f76eaa8740281975e7b4583f332ff0

    国立感染症研究所の分析では、発症後5日にはウイルス量は大幅に減り、発症後7日にはほとんど検出されなくなるそうです。

    実際、アメリカでは2021年12月27日より隔離期間を10日から5日に短縮しています。この大胆さがさすがアメリカ、といった感じですが「本当に大丈夫なのか?」と心配される方もいらっしゃるかと思います。いろいろとしらべてみたところ、こちらの論文を見つけました。
    Contact Tracing Assessment of COVID-19 Transmission Dynamics in Taiwan and Risk at Different Exposure Periods Before and After Symptom Onset

    台湾の論文です。簡単に説明すると、100例の新型コロナ感染確定者と、2761例の濃厚接触者を追跡調査して、「発症後5日以内に患者と接触している方が、6日以降に接触した方よりも発症率が高かった」という内容です。

    こちらは2020年の論文なのでオミクロン株以前の話のはずですが、その時点でもこんなデータがでていたわけです。現在の主流であるオミクロン株は病原性も弱いため、なるほど確かに5日でよいのかも、と思っていたら別の論文ではこんなものもありました。

    Jessica Tsao et al., Prevalence of Positive Rapid Antigen Tests After 7-Day Isolation Following SARS-CoV-2 Infection in College Athletes During Omicron Variant Predominance. JAMA Netw Open 2022;5(10):e2237149

    アメリカのスタンフォード大学の論文です。この論文では診断日から7日目の迅速抗原検査で27%が依然として陽性だったという結果をふまえて、「5日間の隔離期間では感染拡大を防ぐには不十分である可能性がある」と結論づけています。

    それじゃあ、おまえは結局どっちで考えているんだ?と言われると正直答えに窮してしまうところがありますが、実際にコロナに感染した経験(2022年11月)をもつ私の感覚で考えると、確かに発症後5日で症状はかなり楽にはなりました。

    現在、当院ではガイドラインに基づきコロナに感染して7日の隔離期間が終了した患者様に関しては院内で普通に診察をしていますが、

    5月8日以降はコロナ発症後5日経過した方の診察は「くしゃみや咳症状がない方」に限って、マスク着用を原則として院内で診察させて頂く方針に切り替えようかと、今の時点では考えております。その場合は、必ず電話等で予約をして頂きますようよろしくお願いします。(発熱や咳や咽頭痛などの症状がある方は、コロナ罹患後5日が経過したとしても、院外トリアージルームでの診察になります)

    なお、その場合の診察は副院長の私が担当致します。

    コロナに関してはみんなにとって初めての経験なので、正直手探りになります。途中で方針を変更することになってしまっても、その時はご理解の程をよろしくお願いします。

    大野医院 副院長 大野和幸

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